状況レポート
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山口県のBSE対応策について

山口県畜産課

 昨年9月、国内初の牛海綿状脳症(BSE)感染牛が確認されて以来半年が経過しましたが、依然として消費者の不安は解消されず、牛肉の消費低迷が続いています。
 このような中で、県としても全ての牛を対象としたスクリーニング検査の実施や耳標の装着、牛肉の安全性をPRするためのチラシの全戸配布、子牛の生産や育成経費の助成、低利の中・長期資金の融通等の緊急対策を実施し、牛肉の安全性の確保と消費者の不安解消、並びに畜産農家の経営安定に取り組んできたところです。
 一方、最近では食肉等の不当表示が相次いで発覚したことから、回復途上にあった牛肉に対する消費者の信頼は大きく揺らぎ、牛肉消費をはじめ子牛・枝肉価格の低迷は長期化する傾向にあります。
 こうしたことから、平成14年度においても牛肉の信頼回復や消費拡大に一層努めることとし、テレビスポットによるPRやシンポジウムの開催等を通じた牛肉の安全性の普及・啓発を継続していくとともに、新たに学校給食への県産牛肉の提供を行っていくこととしています。
 また、速やかな畜産農家の経営回復に向けて、子牛価格低落時の奨励金の交付や肥育農家の損失を補てんする基金への積み増し、さらには深刻な運転資金の不足に対応した新たな短期・長期資金の融通等支援策の充実を図っていくこととしています。
 なお、県内と畜場等から発生する畜産物残さをリサイクルするための化製場の処理施設や特定危険部位を処分するための専用焼却施設の整備についても助成するとともに、農家巡回による生体検査も引き続き実施し、異常牛等の早期発見に努めていくこととしています。
 現在、BSEに端を発した畜産業界を取り巻く環境は予断を許さない状況にありますが、牛肉の早急な信頼回復等について引き続き国に要望していくとともに、市町村、関係団体等と連携を図りながら、一刻も早い牛肉消費の回復と畜産農家の経営安定に努めていくこととしています。


 

平成14年度におけるBSE関連主要事業

事  業  名
予算額
(千円)
事   業   の   概   要

牛海綿状脳症対策牛肉安全推進事業

(環境生活部)

2,000

BSEの正確な情報提供を行い、牛肉の安全性をPRすることにより、牛肉への不安解消を図る。

●啓発ポスター・チラシの作成配布
●シンポジウムの開催
●TVスポットの制作放映

県産牛肉消費拡大支援事業

(農林部)

5,000

牛肉消費が落ち込んでいることから、県産牛肉を学校給食の食材として提供し、消費の拡大を図る。

    ●県産牛肉の代金助成(1/2)

肉用子牛生産奨励事業

(農林部)

25,800

牛肉消費が大きく落ち込み、肉用牛価格が低下している中で、繁殖農家の生産意欲の向上を図るための奨励金を交付する。

●奨励金額:BSE発生前の県内肉用子牛平均市場価格と国価格補てん額との差額の1/2

肉用牛肥育経営安定対策事業

(農林部)

18,000
国と生産者で基金を造成し、枝肉価格低落時に補てん金を交付する新マル緊事業において、BSE発生により大幅な価格低下が続いていることから、新たに県が拠出金を交付し、補てん金が円滑に交付できる体制を整備する。

牛海綿状脳症対策経営安定支援資金(農業近代化資金23号資金)

(農林部)

2,391

[短期資金の創設]

●融資限度額 1,800万円(法人は2億円)
●融資利率 無利子   ●融資枠5億円
●償還期間 1年以内

[長期資金の創設]

●融資限度額 1,800万円(法人は2億円)
●融資利率 1%     ●融資枠5億円
●償還期間 1〜7年以内(据置3年以内)


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