大谷さんは、昭和50年に大阪からUターンし、トウワキントキ(サツマイモ)とミカンを経営の柱としてきました。長男の正樹さん(29歳)、三男の直樹さん(24歳)も農業を手伝っていますが、皆の頭を悩ましたのが、荒廃園の問題でした。
折しも、耕作放棄地の展示放牧が柳井市で実施され、その成果に感動した大谷さんは、早速、関係機関に相談し、県の畜産試験場の牛2頭を借受け、放牧を開始しました。荒廃したミカン園を皮切りに、水田にも拡大し、さらに、頭数を増やし荒廃した梅園など計2haにも及ぶ放牧に取組みました。その結果、きれいになるのが楽しくなり、自分たちの意識も変わってきたとおっしゃっています。
春先には、自己の牛を購入し、水田放牧地をベース基地にして繁殖牛を増やしていき、将来は牛を経営の3本柱の一つに加えたいと考えておられます。