山口県型放牧事例集(2)
山口県型放牧事例集

「水田放牧を基地として肉用牛飼養」

東和町 大谷 和正さんの放牧事例


1.経営者

大谷和正さん大谷和正さん   (57歳)
〒742−2512 山口県大島郡東和町平野

2.地域の概要

 東和町は、県東部、大島郡の最東端に位置し、東、南、北の三面は海を隔てて広島県、愛媛県に対面し、西は橘町に接した金魚(大島郡の形)の尾に当たる部分にあり、風光明媚な町です。
 産業は、農業(ミカン)と漁業を主体とする第1次産業が中心の町です。
また、全国一の高齢化の町ですが、みんな元気で笑顔がすてきな町を目指しています。

3.経営の概要

 大谷さんは、昭和50年に大阪からUターンし、トウワキントキ(サツマイモ)とミカンを経営の柱としてきました。長男の正樹さん(29歳)、三男の直樹さん(24歳)も農業を手伝っていますが、皆の頭を悩ましたのが、荒廃園の問題でした。
 折しも、耕作放棄地の展示放牧が柳井市で実施され、その成果に感動した大谷さんは、早速、関係機関に相談し、県の畜産試験場の牛2頭を借受け、放牧を開始しました。荒廃したミカン園を皮切りに、水田にも拡大し、さらに、頭数を増やし荒廃した梅園など計2haにも及ぶ放牧に取組みました。その結果、きれいになるのが楽しくなり、自分たちの意識も変わってきたとおっしゃっています。
春先には、自己の牛を購入し、水田放牧地をベース基地にして繁殖牛を増やしていき、将来は牛を経営の3本柱の一つに加えたいと考えておられます。

水稲収穫跡地への放牧
水稲収穫跡地への放牧
荒廃ミカン園への放牧
荒廃ミカン園への放牧
手前のスタンチョンと飼槽
手製のスタンチョンと飼槽
荒廃梅園への放牧
荒廃梅園への放牧
放牧40日後の状況
放牧40日後の状況

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