まだまだ広がる耕作放棄地放牧(山口市下小鯖地区)

 山口型放牧もかなり定着しており、牛のいない地域での取り組み事例も増えてきました。今回畜産試験場の牛を借りて移動放牧に取り組んだのは、山口市下小鯖地区の渡辺さん。もう米を植えない45aの水田に、2頭の和牛を放牧しました。中部家畜保健衛生推進協議会の企画により、畜産試験場を講師に、地元山口市、防府市、徳地町、阿東町、阿知須町などから40名が集まり、放牧の手順を確認し、熱心に質問をしていました。先祖からの土地を荒らさないように夏の炎天下草を刈る作業には、頭を悩ませている方も多いと思います。しかし、牛にとってはご馳走の山であり、貴重な資源です。興味のある方はお近くの農林事務所畜産部へお問い合わせください(2003.7.25総括畜産コンサルタント清水誠)

畜産試験場米屋専門研究員による牧柵設置手順。
ここは、自宅に隣接する田んぼで、雑木林、小川も流れており、
放牧には理想的な条件です。
田んぼは、まだそれほど草茫々ではなく、最近まで米を作って
いたようです。
コンテナを利用した水のみ場。
隣接する小川からパイプで水を引き込み、また川へ流します。
今回放牧される牛は、畜産試験場から来たベテラン牛です。
初めての牛は、鼻に電線をくっつけて電気がきていることを
教えます。
参加者は、牛を飼っている農家だけでなく、耕種農家の方も
おられ、熱心に質問をしていました。
放牧された牛はあちこち歩き回り、好きな草から食べています。
40日くらいはここにいることでしょう。

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