平成19年度 親子で家畜とのふれあい体験ツアー
(第3回里山で牛とのふれあい体験)

 平成19年8月18日(土)、19日(日)防府市久兼にある「ふるさと牧場」で「やまぐち畜産ふれあい体験交流推進協議会」主催の「第3回里山で牛とのふれあい体験」を行いました。自らテントを持参しての宿泊型体験に、5組16名の参加者が集まりました。今回は、山口大学付属農場の職員で、農場に子ども達を集めての体験学習を実践している嘉村さん(交流インストラクター)に講師をお願いするとともに、NPO法人きららの里上田さんを含めた、ふれあいサポーター5名、事務局や協議会委員など6名、「ふるさと牧場」山本さんご夫妻のメンバーで、にぎやかに体験交流を行いました。
 標高200mの里山にある牧場ですが、日差しが強く、汗が噴出します。そのような条件でしたが、早くから参加者も集まりだし、受付後、さっそくテント設営を行い、宿泊準備です。スタッフ紹介や牧場での諸注意の後、子牛牛舎に行き、各家族でお世話をする子牛の紹介です。ここで、和牛繁殖経営を説明し、子牛たちの母牛の登記書を使って、和牛登録の意味を説明しました。
 ここで、嘉村インストラクターへバトンタッチを行います。里山へ放牧に出かけている母牛達を探しにいきます。手がかりは耳標番号。山の中腹まで行きましたが、結局1頭は発見できませんでした。嘉村さんは山本さんとノシバの話や林間放牧の効果を説明しながら歩いてくれました。しっかり汗を出して、テントまで帰ってくると、同じ防府市にある酪農家、池田さんとサンサングループのメンバーが昨年度牛乳料理で披露した「牛乳カン」と防府酪農牛乳などのおやつを持って来てくれました。牧場の牛乳を使ったおやつは絶品でした。
 もう、夕方なので、夕食の準備です。食育体験では、上田さんの指導で、ふるさと牧場にある竹を使ったお椀やお箸作りを行いました。竹を鋸で切るところからはじめます。食事作りは、まず、炊き込みご飯から。これは、予め山本さんが用意した具を使って、作り方を紹介しました。4升の米を鉄の羽釜で炊きます。今夜のメニューはバーベキューです。牧場や地元の野菜を参加者で切ります。コンロも里山の木を使います。
 準備ができたところで、子牛のえさやりです。牛舎の前に、乾草が置いてあります。配合飼料は番号のついたバケツを山本さんに準備してもらっているので、後は、山本さんの書いた説明文を読んで、家族で実践です。水まできちんと溜めて、完了です。
 牛の作業が終わってから、夕飯です。ここで、牛肉の紹介です。カルビもありますが、メインは内臓です。参加者に配布したパンフ「肉うしさんのはなし」に紹介されているハツ、ハチノス、ミノ、センマイ、テールなどを大きな塊のままで購入したので、実際に見てもらうことができました。
 夜は、男の子はドラム缶風呂、女の子は五右衛門風呂体験をした後、ビデオも使って山本さんの「ふるさと牧場」の取組みを紹介してもらいました。
 翌朝、早朝からクワタガ探しに出かけた男の子もいました。朝ごはんも参加者が協力してつくります。焼きおにぎりときゅうりの味噌汁、鉄板鍋の目玉焼きです。
 それから、子牛にも朝ごはんをやり、放牧牛舎のエサもやりました。途中、子牛の糞を一輪車で運ぶ体験もしました。
 最後に、赤木サポーターが中心となって、和牛登記の説明、実際に子牛を使っての測尺、鼻紋採取、心臓の音を聞く体験を行いました。
 参加者に感想を聞くと、またここに来たいという嬉しい言葉をいただきました。
 今回もふるさと牧場山本さん御夫婦に大変お世話になりました。片付けた後に今後の計画を話し合いました。次回、どんな内容にするのか楽しみにしてください。参加された皆さん、支援して頂いたみなさん、猛暑の中大変お疲れ様でした。(総括畜産コンサルタント・やまぐち畜産ふれあい体験交流推進協議会事務局 清水誠2007.8.18-19)
参加者自らテント設営。
女の子も上手です。
家族でお世話をする子牛との
あいさつです。
嘉村講師による里山で和牛を
探せ!
近くの棚田で早くも発見!
耳標を確認します。
ここでも発見!
牛も暑いのか影がすきです。
中腹の牛の避難小屋には牛は
いません。
もう一頭はいづこへ?
疲れて帰ってくると、冷たい牛乳
と「牛乳カン」がお出迎え。
池田牧場でサンサングループが
集まり、手作りをしてくれました。
夕飯の準備。竹で食器つくりです。
参加者全員が協力。
この羽釜は鉄製。
一斗まで炊けます。
炊き込みご飯は山本さんの得意
料理。
参加者の皆さんも是非チャレンジを。
コンロも東南アジアの炭ではなく、
里山の薪です。
蒔き割りも必要です。
さあ、頑張って!
ちょっと火が強かったかな?
野菜もしっかり食べてください。
切るのは難しい?
なるほど、こうやってエサをやるのか。
子牛が、なかなか近寄ってくれません。
7月産まれの子牛は、お母さん牛のお乳を飲みます。
講師持参のダッチオーブンで野菜を丸焼きです。
持参のカボチャ「くりまさる」の甘さにビックリ。
テキストにある牛の内臓をそのまま見ることができます。
サポーターからの説明です。「エー、これはミノと言って・・・」
内臓をそのまま買ってきたので、ここで切ります。堅いですが、子ども達も味わってくれました。
ドラム缶風呂の気分はどうでしたか?
翌朝も野菜をたくさん食べましょう。
お父さん達も、火おこしに腕を振るいます。
卵を割った経験は、少ない?
大きな目玉焼きができました。
おにぎりも作ります。
子牛にも朝のエサを与え、放牧牛にもエサをやりました。
最後に、和牛の勉強です。
牛の体高を測ります。
子ども達にもチャレンジしてもらいました。
鼻紋は子ども全員に採取してもらいました。
心臓の音は良く聞こえましたか?
皆さんの感想を聞いて、牧場体験を終了しました。