平成10年10月

 長ーい長い夏がやっと終わりなんとなく秋らしくなって来ましたね。暑さに弱い牛たちもやっとどうにか一息ついたカナという感じもしますが、人間もまた然りカナ。本当に今年の夏は暑かったですネ。

 さて、その一番暑い8月に予定通り視察研修として錦町の酪農家M農場さんにお邪魔しましたので、報告したいと思います。

 参加者は残念ん乍らわずか4名でしたが、岩国農林事務所の企画振興室長さんにも同行して頂き、M農場のご夫婦もとても快くいろいろお話して下さって、話がはずんでアッという間に予定の倍以上の時間が過ぎてしまい、とても迷惑をかけてしまいましたが、充実したひとときを過ごすことが出来ました。

 ここでちょっとM農場さんの紹介をします。

  

 有限会社 M農場

 代表取締役   父親   78才

 取 締 役 

 母親   72才
 夫    46才
 監 査 役   妻    45才
 子   供   男3人(22才、中学生、小学生)
 成   牛   40数頭
 育 成 牛   約20頭(すべて自家育成)
 草   地   約3.5ha(借地含む)
 殆どトウモロコシ(サイレージにする)

 

 法人化について

  • 青申をやっていて特に抵抗はなかったが、家族経営の法人化は県内で殆ど例がないため、準備する書類作成に4ヶ月くらいかかった。
  • 社会保険、厚生年金に加入。
  • 代表取締役、取締役、監査役を決める。
  • 経営費と生活費を完全に分離し、給料制にする。
  • 伝票処理はその都度、帳簿付けもする。
  • 決算時の書類作成に、約1ヶ月かかる。

 今回の視察で感じたこと、法人化までして精力的に経営されているだけあって、全体的にきちんとしていると言うか、牛舎も牛もその周りもキレイにしてあるし、牛をよく飼っておられるという印象を持ちました。子どもさんはあまり手伝ってくれないということでしたが少なくとも親子4人で協力し合ってよく仕事をされているようですし、物事を前向きに考えて生き生きとされているように思えました。

 それから、法人化については、誰もがそう簡単に出来るものではないようです。いろいろな条件も揃わないといけないでしょうし、余程でないとメリットよりデメリットの方が大きいような気がしました。


〈お知らせとお願い〉

 次回の行事はちょっと先のことですが、12月の上旬に恒例の忘年会をまた行きたいと思います。(略)


 今年はホントに異常気象なのか、夏から秋にかけて台風が来ない来ないと思っていたら、来たと思えば想像を絶するような風雨(主に雨)であちこちに続いて大災害をもたらしましたネ。関東の方で牛がパンパンに膨れて流されたり、田んぼや畑や家やいろんな物が水に浸ったり、リンゴや梨なんかがたくさん落ちたりしている写真を見て、なんとも言えない気持ちになりました。人間がコツコツと苦労して築き上げたものを一瞬にして奪ってしまうなんて、自然の猛威というものは本当に恐ろしいものですネ。

 でももっとも恐ろしいものは、もしかしたら人間かもしれませんネ。今までにもいろんな事件がありその都度イヤな気持ちになったものですが、この度の和歌山の毒物混入と保険金詐欺事件は人間のイヤらしさがそのまま出た事件という感じがしましたが、不景気とか政治の不安定なんかも原因のひとつになっているんでしょうか。

 世界情勢もなんかすごく不安定だし先が見えない状態が続いていますが、とりあえず自分たちの足元を固めることを考えるしかないかも知れませんネ。

 これからだんだん寒くなってくるでしょうから、皆さん体をこわさないように気をつけましょう。

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