( 研究速報 )
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山 口 県 畜 産 課 |
種雄牛造成を目的に特別導入(精液)した「谷安土井」を県内の育種価の高い雌牛に交配し、生産された種雄牛候補の第1号である「永土井」の間接検定(検定牛;8頭)が去る12月11日に終了し、16日に枝肉調査が行われました。 その結果、右表の「産肉能力検定(間接法)成績」のとおり、終了時体重、増体並びに肉質ともに全国平均を上回る好成績でした。 「永土井」は、大津郡油谷町の永松忠さんが生産され、阿武郡阿東町の中野徳さんが育成された牛です。 母方祖父には「義久」、會祖父には「第7糸桜」を配しており、兵庫系の血液(75%)が濃く、また脂肪交雑の期待育種価も高いので産子に対する肉質向上への強い期待がもたれています。
注:全国平均値は前期開始分(H8.4.1〜H8.7.29) 〔枝肉調査結果〕 と殺解体時の枝肉成績は、まず枝肉重量が360.5kgと全国平均を21kgも上回ったのを始め、脂肪交雑も2.6と高く、更にロース芯面積49.0cm2、バラの厚さ6.2cm2等、殆どの項目で全国平均を上回り、歩留等級も全頭A等級に格付けされました。 間接検定試牛の血統を見ると、母方祖父は、県内産のほか鹿児島系、鳥取系、岡山系と組合せを考慮して実施しており、供用範囲はかなり広範だと考えられます。 「永土井」は、現在、体高150cm、体重770kgです。前述のとおり、鹿児島産、鳥取産、島根産等の血液が濃い体積系の雌牛に交配して頂ければと思います。 最後に、当場では、農家の皆さんの御要望に応えるべく種雄牛造成に頑張っておりますので、更なるご理解、ご協力をお願いいたします。
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