(牛受精卵移植の普及)
 牛受精卵移植の受胎率向上対策 

山口大学農学部 教授     
農学博士 鈴 木 達 行

はじめに
 受精卵移植技術が人工授精と同じように高い受胎率で、しかも気軽に利用できるようになれば、家畜改良の速度はもっと早まり、その有効性は計り知れない。しかし、今日なおも、この技術に寄せる生産者の信頼性は決して高くないのが実情である。一般に、新しい技術がしっかりと現場に根付く過程では、幾度かの失敗や成功が繰される。そして確固とした技術として信頼性を勝ち取って行くものである。
 子宮頸管経由法による牛の受精卵移植が最初に成功したのは、1964年のMutterとGordonの報告が最初であるから、すでに34年を経過していることになる。この年月ならば充分に実用化が進んでいるはずである。現に北米では受精卵移植による種牡牛が沢山生産され、その精液は世界各地で販売されている。つまり実用化は1980年代の始めには既に始まっているのである。それでは国内の現状は如何であろうか。牛の受精卵移植の実用化普及事業は1983年に農林水産省の福島種畜牧場で始まっている。政府はこの時期に受精卵移植技術を実用化可能技術として認め、国内への普及を開始したのである。それでは何故未だに、この技術への信頼性が確固としたものになっていないのだろうか、幾つかの問題を分析してみた。(表1)

表1 牛受精卵移植の取り組みの推移
年 度 1975  1986  1990  1992  1993  1994  1995 
 採卵頭数   32 3,589 7,704 10,853 11,618 11,992 11,079
移植頭数
体  内
対  外
10
10
3,589
3,589
ND
23,781
19,865
3,916
37,913
32,811
5,102
43,140
36,876
6,264
44,662
37,744
6,918
45,384
40,742
4,642
生産頭数
体  内
対  外
1
1
1,382
1,382
ND
6,533
5,912
621
9,838
8,818
1,020
11,547
10,230
1,317
12,117
11,010
1,107
12,538
11,322
1,216
ND:未調査



この技術に求めるものは何か
1 乳牛の改良

 わが国で飼育されているホルスタイン種からは年間平均して7,000kg以上の乳量が得られている。これらの牛を受胚牛として更に高い品質の胚を移植しようとするならば、年間乳量は10,000kg以上のものが求められる。そのため、多くの自治体では優良な雌牛を北米から輸入し、これらの牛に過剰排卵処置をしたのち胚を回収して移植に供している。しかし、数の限界もあって充分な胚の提供が難しいのではないかと危惧される。また、例え移植により雌子が得られたとしても、その牛の乳量が母牛の乳量を越えるとは限らない。牛の置かれた飼育環境が乳量に大きく影響するからである。そのため、実際には、値段の高い雌牛や胚を輸入した場合、種牡牛を作ることに主眼が置かれるべきである。各自治体の畜産試験場で優良なホルスタインの種牡牛を置き、これから得られる精液を酪農家へ配布することによって乳牛全体のグレードアップを図る方がより実用的と言えよう。
 実際に、我が国における乳牛を対象とした受精卵移植は後代検定用種牡牛作出の90%以上に活用されており、実践的取り組みの進んでいることを伺わせている。
 1997年5月30、31日に私は韓国ソウルで開催された国際受精卵学会のゲストスピーカーとして招聘された。31日のワークショップでは、アメリカ合衆国から輸入された凍結胚の直接移植が紹介された。移植による受胎率は40%程度であること、移植前に受精卵を確認していないことなどに対して意見が求められたので、私としては、移植前に受精卵を顕微鏡で確認した方が良いのではないかと進言した。受精卵移植移動車の中で1本2,000ドルのストローを顕微鏡下で確認したところ、受精卵は液層にはなく空気層のところで変性死滅していた。このことは高価な受精卵を移植する前に、その生存性を必ず確認する必要があることを教示している。(表2、3)

表2 世界の地域別牛受精卵
   移植頭数の推移
地域/年度1991199319941995
アフリカ
北アメリカ
南アメリカ
ア ジ ア
ヨーロッパ
オセアニア
1,918
88,246
12,582
22,299
115,685
ND
8,542
124,941
23,743
35,516
96,470
ND
9,901
167,771
39,001
52,486
102,882
9,784
9,157
174,619
41,513
50,936
112,703
12,232
合  計240,730289,212383,840401,360
IETSニュースレターを組み替え、ND:報告なし
                  単位:頭
表3 乳用牛候補種雄牛に占める受精卵
   移植(ET)産子の割合の推移
国別年度種雄牛(頭)ET産子(頭)割合(%)
日本



1989
1990
1994
1995
155
175
184
185
119
145
161
168
76.8
82.9
87.5
91.3
米国*


1990
1995
1996
100
100
100
47
69
74
47.0
69.0
74.0
*サイアーサマリートップ100のデータ



2 肉牛の増産

 我が国における受精卵移植の実態は受卵牛に肉牛由来の受精卵を移植し、肉資源の増産を図る形に主体が置かれている。これは北米やヨーロッパにみられる利用形態と違って極めて特異的である。しかし、この形がわが国における体外受精技術を世界のトップレベルにまで押し上げたことに論を待たない。
 体外受精卵は経済的に安価に済むことから、その利用価値は高いと思われるが、実際には凍結胚の移植による受胎率が普及を左右している。体内受精胚に比べて受胎率が低下するため、移植を嫌うところも出ている。また、生まれてきた産子が巨大子であったり、その異常発育も課題である。肉牛であるからには、生まれて来る子に付加価値が要る。安福やら紋次郎の種で受精した胚ならば飛ぶように売れる。そのための受胎性に賭ける生産者の期待は手に取るほどに判る。
 これまで、双子を生産するための方法として小型の黒毛和種胚の2個をホルスタイン種のような大型の牛に移植する方法が研究されてきたが、結局この方法は実用化に至らなかった。これは双子に事故が多いからである。理論的にはホルスタインの子宮小丘は120個〜140個、黒毛和種が60〜80個くらいあるから、ホルスタインには黒毛の双子を妊娠させる能力があるわけである。しかし、実際には育った双子が分娩時に臍帯が絡んで窒息死したりする事故が多く、本技術は肉資源の増産に結びつきにくい。双子生産は肉資源増産に有効な技術と思われるので、将来に亘ってもっと詳細な検討が必要であろう。私は1個の胚を分割して移植すれば、双子生産率が向上するのではないかと考える。分割の方法としては、体外受精で4細胞期に達したとき、その2個づつのブラストメアーを空の透明帯に入れて6〜7日培養し、発生した胚盤胞の2個をホルスタインに移植するのである。その理由として分割胚は小型であり、着床時にもそれほど多くの子宮小丘を必要としないし、分娩時も20kg前後の小型であるため、難産が発生しない。生時体重は小さいが、分娩後1年もすれば1卵性1子と同じ大きさにまで発育するので心配はない。是非とも試みてみたい技術である。受精卵の分割による双子生産技術は受精卵移植技術の初期の時代に試みられて来たため、技術的に未熟であったことから推測すると、現在の進んだ技術で当時の難題を充分にクリアーできると思われるからである。



受胎率を向上する対策はないか
1 受精卵側から考えられるもの

(1) 1個採取胚と過剰排卵採取胚
 以前から言われてきたことであるが、1個採取胚と過剰排卵採取胚とでは、受胎率が前者で高く、後者で低いという事実がある。
 これは細胞の数、成長因子の多少による活力や充実度の違いであろう。そのため、米国のエムトラン会社では乳量の高い優良雌牛から受精卵の1個とりをして確実な受胎を得るという方法を採っている。しかし、受精卵移植は過剰排卵処置により複数の受精卵を採取し、これを移植に供することにメリットがあるわけであるから、これによる受胎率向上に力点が置かれなければならない。

(2) 複数卵移植
 1個の胚を移植するよりも2個以上の胚を移植すれば受胎率が向上する。我々の実験からのデーターでは2個移植で2倍の受胎率の向上をみている。しかし、実際には肉資源の増産を目的とした双子生産を行わないかぎり1個の移植に留めた方が安全である。2個移植により異性で双子が生まれると、雌がフリーマーチンとなり生殖機能を失うからである。このことから、1個の受精卵を移植するとき、他の受精卵の栄養膜細胞を同時に共移植すれば受胎率が向上するであろうという発想が生まれた。実際に栄養膜細胞の共移植が行われた実験で、その有効性が指摘されたこともある。しかし、この手法は定着しなかった。
 受精卵を2個または3個の透明帯を破ってブラストメアーを取り出し、これを集合して移植すると受胎率は極めて高くなる。単為生殖卵やブラストメアーを用いたクローン胚の作出には胚の集合が受胎率を高めるので、試みてみたい方法である。

(3) 受精卵の発育ステージ
 受精卵の発育ステージは通常桑実胚から胚盤胞が用いられる。胚の発生過程では胚盤胞に至ると様々な成長因子が受精卵側からも生産されるようになる。特にインスリン成長因子は受精卵からも盛んに生産され発生が進むわけである。こうして受精卵は母体に対してシグナルを与え、プロジェステロンの分泌を促し、自己の着床への環境を整える。このことから考えると受精卵が透明帯から脱出した時期の8日から9日目の発生の進んだものを移植に供するといった手法を試みてみたらどうであろうか。そのことで受胎率が向上すれば儲けものである。

(4) 新鮮胚と凍結胚移植
 凍結する物理的操作によって受精卵の細胞の一部が傷つけられるわけであるから、当然のことながら受胎率が低下する。しかし、今日受精卵の凍結技術が進み、その受胎率も新鮮胚に比べて遜色の無いほどに向上してきている。凍結胚は1,900〜2,100mOsmという凍結保護剤の高い浸透圧下に置かれ、融解後は我々の体液と同じ300mOsmという低い浸透圧下に戻される。このとき受精卵に浸透圧ショックが起きる。どんなに細胞への透過性の高い凍結保護剤であっても浸透圧ショックは避けられない。そこで、これを和らげるために細胞外保護剤としてシュクロースやトレファロースなどが用いられる。これらの糖は細胞の中に入って行けないため、水の流れを緩める作用があり、薄い液の細胞内への急激な流入を阻止するのである。最近では、これらの糖と共に、フィコールやポリビニールピロリドン(PVP)などの高分子剤を細胞外保護剤として利用した研究も行われている。我々の行った凍結処置の難しいGV期卵の保存に関する研究ではPVPの5%が有効であった。しかし、これも絶対的信頼を勝ち得た方法ではない。そこで更なる研究が待たれるのである。

2 受卵牛側から考えられるもの

(1) 飼養管理
 牛が飼われている餌はもとより、その環境は受胎率に大きく影響する。一番重要なことは牛の置かれた環境、つまり温度、湿度、空気、音などの飼養環境、次いで運動である。餌には当然のことながら必須のミネラルやビタミンの添加が考慮されていなければならない。家畜の置かれた飼養環境が高湿でかつ高温であったり、車や列車などの騒音や空気が不清浄であったりすると繁殖は殆ど期待できない。筆者は1990年から6年間、日本学術振興会の支援でインドネシア国において牛の受精卵移植の実用化事業に参加した。インドネシアは長年オランダの支配下に置かれていたため、乳牛と言えばホルスタイン種である。しかし、ホルスタイン種は暑さに弱く、このような条件下では繁殖機能が著しく低下する。 そのためインドネシアではホルスタイン種の繁殖機能を高めるため、標高の高い800〜1,000mを越える高原で飼育管理されるのである。標高の低い低地で飼育されているホルスタイン種の乳量は低く年間2,000kgにも及ばない。また当然のことながら人工授精による受胎率は極めて低いのが実情である。わが国においても夏場の牛の人工授精による受胎率が低下するが、これらの事例から良く理解できるはずである。
 家畜がある場所から移動してきた場合、その環境に慣れるまでの約1ヵ月は受卵牛として用いても、殆どが受胎しない。このことから牛は大変繊細な神経を持った生き物であることが判る。ところで、餌がどんなに充実していても牛の運動が損なわれると受胎率が極度に低下することを知らなければならない。ある人工授精師が裏山に牛を放したところ、受胎率が著しく向上したと私に話したことがある。私の郷里は広島県の中国山地であるが、牛舎に隣接して牛を山へ放牧している。餌はフスマや藁などが主体で品質は悪いが、受胎率は極めて高く、全群とも1年1産である。放牧により不足するミネラルを摂取できる利点も加わる。

(2) 発情の強弱
 良好な受胎を得るためには、強い発情誘起が期待される。発情が強いということは、排卵のためのLHサージが高いということを意味し、排卵遅延が起こらないと推測できる。逆に弱い発情では排卵が起こらなかったり、排卵遅延が誘起され、このため疑似黄体が形成されることになる。疑似黄体では受精卵を移植しても受胎しない。したがって発情徴候を確認したら、その4〜6時間後にLHサージが起こり、更に20〜24時間後に排卵するという図式が正常な形であるから、排卵を確実に確認する必要がある。

(3) 黄体の大きさと柔軟性
 黄体の大きさは牛の種類、経産、未経産の違いによっても異なるが、一般に直径1.5p〜2cm以上と、1.5cm以下とでは受胎率が異なってくる。つまり、黄体の大きい程受胎率が向上するわけである。黄体の大きさを判断するのは直腸診断によるため、ある程度個人差もあるが、大きさと共に弾力性も併せて診断する必要がある。受精卵を移植する牛は発情後6〜8日であるから、黄体は柔らかくかつ柔軟性に富んでおり、プロジェステロンの分泌が旺盛である。プロジェステロンレベルは4〜6ng/mlの範囲が正常と思われる。黄体の大きさも発情の強弱に深く関連していることを認識すべきであろう。


双子産子(畜産試験場提供)
(4) 複数黄体の存在
 自然界において双子が生まれる確率はホルスタイン種で3〜4%前後、黒毛和種牛では1%にも満たない。これらの双子の90%以上が両子宮角排卵である。そうすると双子を妊娠した牛では両側子宮角の卵巣に2つの黄体が形成されるわけである。これらの2つの黄体は受胎性を高める。
 この現象に習って受精卵を移植する前に事前に2個以上の黄体を作っておき、この借り腹に移植するとどうであろうか。この実験は山口県や徳島県の試験場で実際に行われており、その時の受胎率は90%を越えるものであった。この実験結果が示すように複数黄体の存在が受胎率を高めるのは明白である。もっと例数を重ねて実用化に向けて検討する価値があるように思われる。

家畜の野生化部分を考える

 牛が家畜化されたのは今からおよそ6,000年前のイラクの丘陵地帯が最初であった。それ以来多くの年月を経て改良が加えられ、家畜化が進んだ。インドでは今日なおも牛は囲いの中に入れられない。まさに原始のそのままの姿と言って過言ではない。牛の屠殺禁止令を破った者は逮捕され刑務所へ送られる。牛にとっては天国である。だからと言って、インドの牛の受胎率は決して高くない。しかし、わが国における牛の飼育条件は先進国のどの国よりも劣っている。これは国土の狭さが大きく関わっているのも理由の一つではあるが、長年築かれてきた家畜飼養方法の習慣である。そのため、牛は自ずから狭い牛舎へ繋がれることになり、その行動範囲が極度に狭められる。このため牛は健康を損ね正常な発情周期をくり返さなくなる。正常な発情、強い発情、大きな黄体を形成させるためにも、ある程度牛を野生に戻してやる必要があるのではないだろうか。今日、中国山地は過疎化し、多くの土地が利用できる。交通網が良く発達しているのだから、都市近郊が居住区である必要は無い。家畜の飼養環境の良いこれらの過疎地を活用すべき道が残されていると思う。


新しい技術の進展

 今日、受精卵移植技術の進展に伴い、体外受精、性判別、核移植、遺伝子導入技術など広範囲な研究へと広がりがみられている。
 核移植技術は16〜32細胞期胚をバラバラにして、その1つづつを除核した卵母細胞と電気的に融合して、同一遺伝子を持つ家畜を複数作り出そうとする技術であるが、わが国のこれまでの研究では1卵性5つ子が最高で、それ以上の複数子は得られていない。この研究が進んだ北米でも1卵性7つ子や9つ子が最高であり、多くの実験例では1卵性4〜5つ子が最高である。このように核移植を用いた牛のクローン化は未だ定着した技術にはなっていない。クローン技術がもっと進歩すると、後代検定への応用が開かれ検定効率の向上と共にその信頼度も高まろう。この春から話題になっている緬羊のクローンであるが、これはイギリスのエジンバラにある生物工学研究所のウイルマット博士が緬羊の乳腺から細胞を取り出し、これを除核した卵母細胞と電気的に融合してクローン胚とし、借り腹に移植してクローン羊を作り出したというものである。この実験では300頭以上の緬羊が用いられている。母親と同じ分身が年齢を違えて得られたわけであるから、この成果は極めて大きなものである。年間2万キロの乳量を誇る牛そのものが次代に誕生するということが起こりうるわけである。これまでの研究では単為生殖による家畜の生産は極めて難しいとされてきた。雌だけの組織からは胎子は得られるが、着床が難しい。着床のためには胎子の胎盤形成の役目をする雄側のファクター、つまり精子が必要であるという認識である。 ウイルマット博士の実験では、成熟した乳腺の雌の細胞、これを融合した支持細胞も雌の卵母細胞である。雄の細胞は一切関与していないことに注目したい。我々の研究では成熟した卵母細胞をエタノールで刺激し、単為発生させた胚盤胞を借り腹に移植すると妊娠様兆候を示すが、子供にはならない。そこで、単為生殖したホルスタイン種の卵と受精した褐毛和種の受精卵とを集合して1つの細胞とし、これを借り腹に移植して子牛を作る実験を行っている。この方法によって雌牛が得られれば、乳器はホルスタインのクローン、身体は強健性のある褐毛和種という理想的なキメラ牛が得られるかもしれない。現在3頭が妊娠しており、その誕生が期待されるところである。


おわりに
 これまで牛の受精卵移植の受胎率向上対策について思いつくまま述べてきたが、国内におけるこの技術を用いた子牛の生産は年を追うごとに増加している。畜産局の調べでは受精卵移植による子牛生産頭数は1986年にやっと千頭を越えたが、その7年後の1993年には1万頭に達し、1995年には4万5千頭に移植して1万1千頭が得られている。更に移植される受精卵も新鮮卵から凍結卵へと移行し、今日では凍結卵の移植に占める割合が80%を越えるまでになった。このように牛の受精卵移植の活用は着実に伸びており、今後の家畜生産や改良の技術としての期待感は大きい。このためにも、我々技術者はより高い目標を持って受胎率の向上を目ざさなければならない。このことが家畜生産者の信頼を得、かつ受精卵移植技術の利用率を高めることになるからである。生産者は当然のことながら経済効率を優先しなければならないので、技術者はその立場を良く理解した上で受精卵移植技術の普及に努めなければならない。また生産者も、より受胎性の高い家畜を提供することによって、本技術の有効利用を図らなければならない。生産者と技術者の両者の協力によって本技術の利用範囲が益々高まることを期待したい。


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