畜産経営とインターネットの活用
山口県畜産課

はじめに

 このところあちこちでどこでもインターネットが話題となっている。 国家や企業、 団体、 子供たちまで様々な人々がインターネットに興味を持ち、 活用している。
 畜産の世界でも例外ではなく、 インターネットを活用した畜産関係のデータベースが県畜産課の指導のもとに本県畜産会において整備されている。



インターネットって何?

 インターネットは、 世界中に張り巡らされた電話線の先にコンピューターをつないだ巨大な情報のネットワークである。 インターネットを利用すれば、 山口に居ながら世界中の情報の扉を開くことができ、 そしてまた、 自分から情報を世界中の人に向けて発信することもできる。
 電話との違いは、 音声だけでなく、 文字、 写真、 動画などがやりとりできること、 コミュニケーションの相手が特定されないこと、 相手がその場に居合わせなくてもよいことである。 阪神大震災の時にインターネットでアメリカ合衆国の人が神戸の友人の無事を確認したのはご存じのことと思う。



インターネットでできること

 数多いインターネットの機能で代表的なものは、 電子メールである。 文字どおり電話線を使った郵便で、 ネットワーク上のアドレス (住所) にメールを出すので、 お互いにパソコンと電話回線さえあれば、 いつでも、 どこででも手紙のやりとりができるのである。
 インターネットの人気を爆発的に増大させたのが、 WWW (ワールドワイドウェッブ 「世界に広がるクモの巣」) である。 その玄関となるのがホームページで、 これによって、 世界中に情報発信ができるのである。 山口県でも先だってホームページを開設したばかりである。



インターネットを利用するには

 インターネットを利用するためには、 パソコン、 電話回線、 パソコンと電話回線を接続するモデム、 通信用のソフト (インターネットに接続するもの、 WWWを閲覧するもの等) がまず必要になる。 さらに、 プロバイダー (接続業者) への加入が必要である。 これだけのものを用意すれば、 居ながらにして世界中の情報をキャッチすることができ、 また自ら情報を発信することができるのである。



畜産関係のデータベースの構築

 さて、 ウルグアイラウンド農業合意の受入等国際化が急速に進展する中で、 我が国の畜産の存立基盤を確保するためには、 生産性の向上、 経営技術の高度化等経営体質の強化が重要になっている。
 このような畜産をめぐる情勢をふまえ、 効率的で生産性の高い経営体育成を図り、 経営感覚に優れた生産性の高い畜産経営体を早急に育成することが必要である。
 これに対応するため、 畜産経営技術高度化促進技術の一貫として中央の畜産関係団体が中心となって畜産の情報をデータベース化する 「畜産情報ネットワーク」 の中で、 中央畜産会が管理する都道府県畜産ホームページの整備が、 全国的に進められており、 山口県畜産会においても平成8年度から、 畜産関係のデータベースの作成に取り組んでいるところである。



畜産関係データベースの活用

 近年、 畜産技術の高度化はめざましいものがある。 先進的な畜産経営体に対して指導力を発揮するために、 畜産関係のデータベースを活用することにより、 リアルタイムの経営情報や最先端の技術情報を持って指導にあたることができ、 また、 畜産経営体の質問に対して、 畜産コンサルタント団が、 それぞれの能力、 得意分野に応じて回答するなど、 高度で専門的な指導が行えることとなる。
 また、 インターネットに対応できるパソコンを持つ畜産経営体に、 これらの情報をリアルタイムで迅速に提供することにより、 なお一層効率的、 効果的な支援指導及び情報提供を行うことができるようになる。
 今後、 指導機関や畜産経営体が一丸となって、 畜産関係データベースを有効に活用し、 山口県の畜産が飛躍的に進展することを期待している。


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